Jul 31, 2008

あの森が帰ってくる【ノルウェイの森】

1987年、一世を風靡したといっても過言ではない小説が刊行された。
村上春樹著『ノルウェイの森』。上下2冊、キレイな緑と赤の装幀がとても印象的でした。
“100%の恋愛小説”といわれ、現在までに国内累計870万部、世界36言語に翻訳されています。


ノルウェイの森 上 (講談社文庫)

ノルウェイの森 下 (講談社文庫)


この2冊で村上春樹の知名度は一気に高まり、現在に至るわけです。
今では「ノーベル文学賞に一番近い作家」と言われるほどです。


刊行から20年。
この作品が映画化されるという驚くべきニュースが流れました。
しかも監督は「青いパパイヤの香り」「シクロ」のベトナム系フランス人のトラン・アン・ユン。

村上春樹と4年もの歳月をかけて話し合い、映画化にこぎつけたそうです。

キャストは日本人起用、09年2月クランクイン、10年公開予定。

一体だれが外堀通り(飯田橋、市ヶ谷)を神宮に向かって歩くんだろう。
キャスティング発表が楽しみです。

どさくさにまぎれて、「シクロ」つながりでトニー・レオンとか出ないかなぁ(笑)



| | Comments (0) | TrackBack (0)

Jul 23, 2008

伸びるズボンはいてるの?【インクレディブル・ハルク】

アン・リー監督がメガホンをとった「ハルク」から早5年。
あの映画は散々でした。何がいけなかったんだろう……その後のアン・リーは酷評を払拭するがごとく「ブロークバック・マウンテン」「ラスト、コーション」と世界的に高い評価を得た作品を撮りました。今考えると、なぜアン・リーが「ハルク」を撮ったのか? そっちの方が不思議でなりません(笑)


I_hulk_1_1b


そのハルクが「インクレディブル・ハルク」として再びスクリーンによみがえりました。
今度の監督はフランス人のルイ・レテリエ。ジェイソン・ステイサム主演の「トランスポーター」「トランスポーター2」そしてジェット・リーの「ダニー・ザ・ドック」の監督です。つまり、リュック・ベッソンの息のかかったヤツなわけです(笑)そろそろリュック・ベッソンの呪縛から解き放たれたかったのでしょうか?


【ストーリー】
科学者ブルース・バナー(エドワード・ノートン)は自らの身体を被験者として使った実験中、事故を起こしてしまった。
その際、体調の放射能をあび、驚異の体質の持ち主となってしまった。
怒りの感情、特に心拍数が200を越えると理性を失い巨大化し、驚異的なパワーをもつ「ハルク」に変身してしまうのだ。その力を軍事目的に利用しようとするロス将軍(ウィリアム・ハート)から逃れるため、逃亡生活を送ることとなる。

その間にも、ブルースは元の身体に戻すための実験を繰り返すが、整った設備ではないのでうまく行かない。恋人で同じく科学者であるベディ(リヴ・タイラー・実はロス将軍の娘)の協力のもと、チャットで知り合ったMr.Blueという科学者の協力を得るために、ロス将軍の追跡を逃れつつ、NYへと向かう。

ロス将軍はブルー確保のために、英国軍から呼び寄せたエミル・ボルンスキー(ティム・ロス)に、ハルクと互角に戦えるようエミルの身体にブルースの実験データから得た秘密の何かを注入し、人間離れした力を与える。しかしハルクのように変身するほどではないことに満足しなかったエミルは、Mr.Blueを使ってさらなる改良(?)を身体に加え、恐ろしい怪物へと変わってゆく。

330415view001

この物語の面白いところは、いかにもひ弱そうな科学者が、筋骨隆々のバケモノに変身してしまう、というところにあるんだと思います。そういった意味でエドワード・ノートンは適任! どう見ても体育会系じゃありませんし(笑)更に、自らの身体・感情をコントロールするために苦悩する、という役どころにもぴったりじゃありませんか。

330415view007この髪型だと誰だかわからん(笑)


個人的に意外なキャスティングだと思ったのが、ロス将軍のウィリアム・ハート。
まず、髪の毛の量の多さにウィリアム・ハートだと気づきませんでしたもの(笑)ウマイ具合に増毛されてますね。
というか、ウィリアム・ハートって割とカタイ映画、マジメな映画、アート系の映画に出ているイメージがあったので、こういったアメコミ作品に出るなんて考えられませんでした。ご本人の何か心境でも変わられたのでしょうか? 


W538730viewこっちが見慣れたウィリアム・ハート


そして忘れてならないのが敵役のティム・ロス。
この人、けっきょう狂気的な役多いですね。目がいっちゃってるんですよ。


330415view002

勝手に一人で思ってるだけなんですけど、系統としてはロバート・カーライルに似てません? 割とキャラかぶってるように思うのですが……(苦笑)でも、好きな俳優さんです。

330415view004


変身したハルクと、変身したエミルの対決シーンは見物です。
肉弾戦とでもいいましょうか、筋肉と筋肉のぶつかりあいです。迫力ある映像は大いに楽しめました。ストーリー的にも、よくできていると思います。続編ができるんだろうな……という終わり方もよかったです。

ラストといえば、とある映画のとある主人公がチョイ出演しています。
同じソニー・ピクチャーズのアメコミ映画の主役です。ネタバレになるので、誰が登場したかはあえて書きませんが。

ニクいセリフで登場します。別な映画の主人公が、こういったカタチでちょい出演するって珍しいですよ。最近はこういうコラボもアリなんですね。「ハルク」の作品上でそっちの映画の宣伝もする。あまりのウマさに脱帽です。ますますそっちの映画も見たくなりました。


■インクレディブル・ハルク(原題: THE INCREDIBLE HULK)
■監督:ルイ・レテリエ
■出演:エドワード・ノートン、リヴ・タイラー、ウィリアム・ハート、ティム・ロスほか
■2008年 アメリカ 114分

| | Comments (1) | TrackBack (23)

Jul 18, 2008

最後のアレがないなんて!【ドラゴン・キングダム】

今までありそうでなかったジャッキー・チェンとジェット・リーの共演。

ジャッキー・チェンは香港出身。
ジェット・リーは北京出身。
同じ中国人ですが、香港と本土の人とでは全然違います。まず言葉が違います。

ジャッキー・チェンはどちらかというとコメディー路線。
ジェット・リーはどちらかというとシリアス路線。
同じカンフー映画でも、タイプが全然違います。

その2大カンフー・スターが「ドラゴン・キングダム」という作品で共演しました。

D_kingdom_1_1b


【ストーリー】
カンフーマニアで、孫悟空を夢見る17歳のジェイソン(マイケル・アンガラノ)。ある日チャイナタウンでギャングに追われた彼は、次の瞬間古代中国のとある村で目を覚ます。大酒飲みの男ルー・ヤン(ジャッキー・チェン)に危機を救われたジェイソンは、やがて白馬に乗ったサイレント・モンク(ジェット・リー)に出会い……。(シネマトゥデイ)

330551view001


ストーリー的には、かなりツッコミどころ満載です。
古代中国だっちゅーに、なぜにみんな英語ペラペラよ? とか、オイオイあんたが孫悟空かよ! などなど。そもそも話の本筋が「如意棒を本来の持ち主(孫悟空)に返す」ためのロード・ムービーなんですね。ちょっと痛いなぁ(苦笑)
まっ、ツッコミどころ挙げたらキリがないですし、アメリカが作ったカンフー映画ですから、いいんです!(笑)

330551view006


とはいえ、カンフーシーンはスゴイです。
なにせ2大カンフー・スターですから。
互いの正体がわからず、ジャッキーとジェット・リーが拳を交わすシーンがあるんですが、対照的な2人のカンフーに圧倒されます。

まずジャッキーは、彼の映画の中で最も愛されているといっても過言ではない「酔拳」です。酔えば酔うほど強くなる……千鳥足だけどムチャクチャ強いあの酔拳で戦ってくれます。ファンにとっちゃ、それだけで大満足!

一方ジェット・リーはさすが中国全国武術大会で5年連続優勝しただけあります。美しい少林寺拳法を披露しています。いつみても身体のキレがすばらしい!

この2人のカンフーシーンの迫力は圧倒されます。まるでドラゴンボールの天下一武道界のようです。
しかし、ちょっと残念だったのが効果音。本場香港のカンフー映画(主にジャッキー映画)では、拳と拳が当たる時の効果音が「バシン、パシン」と渇いた感じの音なんですけど、本作では「ドスン、ドスン」という重量感のある音で、ちょっとイメージと違うんですよ。ジャッキー映画で育った世代としては、もうちょっと本場カンフー映画の良さを忠実に守って欲しかったかなと(笑)


330551view007


良い意味でも、悪い意味でもこの映画はいろんな要素を取り込みすぎたように思います。
単純なストーリーなんですけど、「酔拳」「少林寺」はもとより……

「西遊記」
「ベスト・キッド」
「ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛」
「グリーン・ディステニー」


を足して割ったような(笑)
こういうストーリーの方が、アメリカ人にとってわかりやすいのかもしれないですね。


いろいろ御託を並べましたが、香港映画ファン、ジャッキー・チェン好きとしては、結構満足度の高い作品でした。ハラハラ、ドキドキ、迫力のアクション! 1時間45分全くダレない、飽きない痛快活劇ムービーです。

ただ一つ残念なことは……
ジャッキー映画でお馴染みの、エンドロールのNG集がない!
毎回、エンドロールが楽しみなんですけど、ないんですぅ(泣)
ぜひともジャッキー&ジェット・リーのNG集が見たかった。
DVDの特典映像にぜったい入れてくださーい>ジェネオンさん!


■ドラゴン・キングダム(原題:THE FORBIDDEN KINGDOM)
■監督:ロブ・ミンコフ
■出演:ジャッキー・チェン、ジェット・リー、マイケル・アンガラーノほか
■2008年 アメリカ 105分

| | Comments (4) | TrackBack (31)

Jul 16, 2008

あのメロディーが離れない【崖の上のポニョ】

「ポ〜ニョ、ポ〜ニョ、ポニョ、さかなの子〜」

痛いっす。
あの主題歌が痛いっす(苦笑)ちーさな女の子がたどたどしく唄ってます。しかも一緒に唄っているのが新橋のお父さんの味方、藤岡藤巻の二人とは……。藤岡藤巻、一気にここでメジャー化をたくらんでいるんでしょうか?(苦笑)

しかもあのフレーズが頭の中をリフレインして離れません。くるし〜です。だれか、たすけてくだしゃ〜い。


ワタシだけ苦しんでいるのはシャクなので、みなさんもご一緒に。道連れです(笑)
こんなに明るい藤岡藤巻を見たことがありません!
ワタシが知っている……いや、ワタシが好きな藤岡藤巻はコッチです!


と、ついつい久石譲の主題歌がアタマにこびりついてイラっとしてしまいましたm(_ _)m


「ハウルの動く城」から早4年。
待望(?)の最新作『崖の上のポニョ』を見ました。


Ponyo_2_1b

【ストーリー】
5歳の少年宗介は、海辺の小さな町のがけの上の一軒家で暮らしていた。市街地から外れた彼の家の周囲には何もさえぎるものはなく、ただただ青く美しい海と空が広がっている。仕事で留守になりがちな父親の不在を寂しく思っていた宗介だったが、ある日、浜でさかなの子ポニョと出会うことでその寂しさも忘れ、やがて2人は強いきずなで結ばれていく。(シネマトゥデイ)

アニメに関して詳しくないのでエラそうなことはいえないのですが、映像がとてもキレイです。全篇手描きだそうで、その素朴感が作風にマッチしていると思います。


一番印象的だったのは、ポニョが宗介くんに会いに行くため、人間の姿になり大海原を走って丘へ行くシーン。波がサカナになり、サカナが波になり……その中に真っ赤なワンピースを着たポニョが、楽しそうに走っているシーンです。


とはいえ、この作品はあくまでもお子さん向きではないかと……。
「もののけ姫」「ハウルの動く城」は大人も楽しめる内容でしたが、そういった意味で「ポニョ」も大人が楽しめるかというと……元々、アンデルセンの「人魚姫」をモチーフとした作品ですから(苦笑)


ところで、ポニョが魔法のチカラで人間に変わるんですが、

「サカナ」→「半魚人」→「人間」

というプロセスを経ているのですが、中間にある「半魚人」のポニョを見たとき、何かに似ているな、と思いずっと気になっていました。後で気づいたんですけど。

Po_hans_kmainぬいぐるみなんですが、コチラが半魚人のポニョ


Imadakoujiこちらは完全人間の今田耕司


ね、似てるでしょ!
今田さん、よくサカナ顔だといぢられてますが、ポニョ見てびっくりですよ。今田さんとソックリで(笑)


こんなつまらんことで一人納得し満足した今日この頃でした(笑)


ツッコミどころ満載の映画ですが「こども向け」と割り切ればそんなこと気になりません。夏休み、親子で楽しめる大変良い映画です。(言い換えれば、デート向きではない)。


息子の「ゲド戦記」で凹みまくった宮崎監督。
「ポニョ」で復活?


■崖の上のポニョ
■監督:宮崎駿
■声の出演:山口智子、長嶋一茂、天海祐希、所ジョージ、土井洋輝、奈良柚莉愛ほか
■日本 2008年 101分


崖の上のポニョ サウンドトラック崖の上のポニョ サウンドトラック
久石譲 覚和歌子


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

| | Comments (4) | TrackBack (37)

Jul 04, 2008

露出し過ぎだっつーの、三谷さん【ザ・マジックアワー】

監督本人が映画宣伝のために出た媒体は150を越えたそうです。
たしかに、来る日も来る日も、どのチャンネルをつけても三谷幸喜の顔がでまくりの数週間。いい加減うんざりして嫌悪感さえ覚えたほど(笑)
あまりにも露出度が高すぎてちょっとドン引いてしまった感もあるのですが、やはり気になる作品です。『ザ・マジックアワー』を見るために劇場に足を運びました。

Magichour_2_1b

ダンディーな佐藤浩市が初のコメディー作品に主演とあらば、ファンでなくとも気になります。
確かに、佐藤浩市はかっこいいです。たしかもうお歳が47歳でしたっけ。理想の上司って感じがしますよね。
予告で流れる映像は、そんなダンディーなイメージを吹き飛ばすようなコミカルな演技。三谷幸喜は、佐藤浩市に一体なにをさせたんだろう……。ウマイ宣伝のやり方です(笑)

328680view001


【ストーリー】
暗黒界のボスの愛人に手を出した男が、命を助けてもらう代償に伝説の殺し屋を探し出すコメディー・ドラマ。『THE 有頂天ホテル』の三谷幸喜が脚本と監督を務め、映画監督のふりをして無名の俳優を幻の殺し屋に仕立て上げようとする、しがないギャングの苦肉の策を描く。撮影と思い込み殺し屋に成り切る俳優に佐藤浩市、その俳優をだます小ずるい若者に妻夫木聡。うそと思い込みが巻き起こす感動と爆笑が交互に訪れる、巧みな脚本が光る。(シネマトゥデイ)

三谷幸喜お得意の群像劇。
主演の佐藤浩市、妻夫木聡、西田敏行、戸田恵子のほか豪華なカメオ出演も見逃せません。
売れない俳優村田大樹がスタントとしてお声がかかった映画の監督は、邦画界の巨匠で今年(2008年)2月にお亡くなりになった市川 崑監督。これが最後の出演作だそうです。
村田が代役を務めた主演俳優には中井貴一。その相手に天海祐希。別な作品で傲慢チキな主演俳優を演じるのは唐沢寿明。「THE 有頂天ホテル」で売れないミュージシャン役の香取慎吾くんも同じ役(と思われる)でワンシーンのみ登場。その他、谷原章介、鈴木京香、寺脇康文、山本耕史など、チョイ役にするのはもったいない豪華な面々が登場します。


328680view005


設定はあくまでも現代ですが、舞台となる街は昭和のニオイが残るレトロな街。
これは東宝にある日本最大級のスタジオ3つを使用し、巨大なセット(街)を作り上げたそうです。エンドロールでこの街ができるまでの定点観測が見れますので、最後までお席を離れないように。


ストーリーとしては、120%三谷幸喜です。
もうこれしか言いようがありません(笑)
実に計算されつくした笑いだと思います。正直、それがギッチギチすぎて重かったほど。確かに面白いんです。もうちょっと、作品自体に余裕というか隙間があってもよかったんじゃないかな。「さぁ、ここで笑え!」と強制されている感がどうしても否めませんでした。


328680view003


でも、やっぱり面白いんです。今までダンディーだった佐藤浩市がみるも無惨な、笑わずにはいられないようなことをやり尽くします。今までの佐藤浩市とのギャップは凄すぎます。ここまでやらせた三谷幸喜……いや、それより見事にやりきった佐藤浩市のファンになりました(笑)しかし、生粋の佐藤浩市ファンの方々にはどうなんでしょう? あのステキな佐藤さんがこんなに……と涙を流されているのではと心配してしまいます(笑)。


■監督:三谷幸喜
■出演:佐藤浩市、妻夫木聡、深津絵里、西田敏行、戸田恵子、伊吹五郎、綾瀬はるかほか
■2008年 日本 136分

| | Comments (4) | TrackBack (47)

«コレぞ男の色気です【イースタン・プロミス】