妻たちの2007年問題 【魂萌え!】
夫の定年、夫の死、老後の性愛。
これが今、団塊の世代妻たちに突きつけられた現実なんでしょうか?
ベストセラー作家、桐野夏生原作の「魂萌え!」が阪本順治監督により映画化されました。
定年を迎えた夫と平穏な毎日を送っていた敏子さん(風吹ジュン)。
ある日、心臓麻痺で他界した夫(寺尾聰)の葬儀後、夫のケータイに見知らぬ女から電話がかかってきたことから、彼女の人生が変わり始める。
敏子の知らぬ間に、夫は10年もの間浮気をしていた。
毎週木曜日、趣味の蕎麦食べ歩きサークルで出かけると言っては、浮気相手の元へ通っていたという。
8年ぶりにアメリカから返ってきて強引に遺産相続しようとする長男。いつまでも親離れしない長女。
一人になって改めて敏子は、今まで自分の人生は何だったのか…虚しさから家を飛び出し…。
という、いわゆる団塊の世代妻の自分探しの物語。

この作品の一番のみどころは、なんといっても世間知らずだった敏子さんが、どんどん外に出て社会を知り、自立の道を進むにつれ、彼女がキレイになっていくことです。
最初はどこにでもいそうな、野暮ったいオバさんだったのに、ちょっと恋をしてオシャレしたり。女はいくつになっても「女」なんですね。
そして夫役の寺尾聰さん。
ほとんどセリフはなし。登場シーンも少なくて出演シーンの7割は遺影です。
それなのに存在感があるんです。敏子さんが越えたくてもなかなか越えられないような壁のように。
穏やかそうな初老の男性なのに、10年も浮気してたのかと、変なところ感心しちゃいました。

敏子さんが対決する浮気相手というのが、ご主人と職場が以前一緒だったという昭子さん役に三田佳子さん。三田さんというと今までだったら正妻役ですよね。それが今回は浮気相手というから意外なキャスティングで新鮮でした。
正妻敏子さんとの初対面の時は、敏子さんと対照的でお化粧もちゃんとして、毅然とした態度で敏子さんを威圧していたぐらいなのに、物語の終盤、二度目の対面時にはまた別な意味で敏子さんと対照的。くたびれて、ヨレヨレになった昭子さんの萎れ具合が印象的でした。
私は原作をずいぶん前に読んでいるのですが、その時の印象が、敏子さんのあまりの世間知らずぶりに、世の中高年専業主婦って、こんなにトロイの?! と読んでいてムカムカするほどでした。
ところが映画版は、たしかに敏子さんの世間知らずぶりにはイラっとくるものがあるんですが、風吹ジュンさんのホワっとしてて頼りなさげなんだけど、ほっとけない…そんな演技に共感を得るほどでした。

↑女4人集まるとスゴいです。さしずめオバ版Sex and the city…ってね
正直、主人公と同じ世代ではないので、抱える問題や悩みに何の共感も得なかったのですが、一人の「女」として、自分が将来どうありたいか…そんなことを身近に感じさせてくれるのが、敏子さんだったのです。
試写会でしたが、見に来ている人も圧倒的に中高年の女性が多かったです。
上映終了後、近くにいたオバさまが一言……
「私たちも、いつ何が起こるかわからないわね」
同世代だと、よりリアルな問題なのかもしれません。
ちなみにタイトルの「魂萌え!」とは、公式サイトによると
「肉体は衰えるけれど魂はますます燃え盛るものだ」
という意味だそうです。それがどう「萌え〜」になるのか、イマイチ理解できませんが、同世代なら理解できるのかな(苦笑)
最後にこの映画を見て一句
オバさんは
バッグのなかに
ゲロを吐く
この句が何を意味するのかあえて書きません(笑)
ぜひ劇場で確認してください。
■魂萌え!
■監督:阪本順治
■出演:風吹ジュン、田中哲司 、常盤貴子 、加藤治子 、豊川悦司 、寺尾聰、三田佳子
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日比谷・東商ホールにて、阪本順治監督。
定年を迎えた夫(寺尾聰)と敏子(風吹ジュン)の平穏な暮らしは、夫の急死によって一変する。
波乱の幕開けは夫の葬儀の日、亡き夫の携帯にかかってきた見知らぬ女性(三田佳子)からの電話。やがて露わになる長く隠されていた夫の秘密、8年ぶりに突然現れて強引に遺産相続と同居を迫る長男(田中哲司)、生まれて初めて深い喪失感を味わう敏子の前に現れる男たち…。
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『魂萌え!』鑑賞レビュー!
あなたの妻でいて、幸せでした。
今、私のもうひとつの人生が、
始まります。
とことん行きなさい!
夫の急死後、
世間という荒波を漂流する主婦・敏子。
六十歳を前にして、惑う心は何処へ?
2007年/日本
公開日::::2007年1月27日
上映時間::::125min(2時間5分)
配給::::シネカノン
★review★
月末で話題作が満載の今週ですが
あえて、マイナー系の本作を鑑賞です... [Read More]
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「魂萌え!」 昔、その時付き合っていた彼女を「錨」だと感じていたことがあります。そのココロは、いろんなところで他の女の子に声を掛けていたって、彼女がいるから自 [Read More]
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最初に断っておきますが、私は風吹ジュンさんが苦手です。過剰な演技と一人浮いたような高いテンションがどうも私と合わないみたい。じゃ、何でこの映画を観に行ったかというとそんな風吹ジュンさんだからこそ、この作品にはとっても合っていそうな感じがしたからなんですよ....... [Read More]
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» 「魂萌え!」 [しんのすけの イッツマイライフ]
現在、劇場で公開中です。
先々週、試写会で観てきました。
(…が、記事に書くのを忘れてました)
「魂萌え!」 (たまもえ)
あなたの妻でいて、幸せでした。
今、私のもうひとつの人生が、始ります。
日本映画でおなじみの往年の俳優さん...... [Read More]
Tracked on Feb 06, 2007 at 09:01 PM
» 「魂萌え!」:昭和橋バス停付近の会話 [【映画がはねたら、都バスに乗って】]
{/hiyo_en2/}昭和橋から目黒川を望む・・・。
{/kaeru_en4/}お前は、昭和橋から目黒川を望む昭和の女・・・。
{/hiyo_en2/}なに、それ。意味わかんない。
{/kaeru_en4/}いや、「魂萌え!」なんて観ると、昭和の女の話だなあって思うわけよ。
{/hiyo_en2/}ますます、わかんない。そりゃ、私は昭和の生まれだけど、「魂萌え!」の主人公ほど老けてないわよ。
{/kaeru_en4/}あ、�... [Read More]
Tracked on Feb 06, 2007 at 09:19 PM
» 「魂萌え!」風吹ジュンに萌え〜 [ももたろうサブライ]
監督 阪本順治 関口敏子(風吹ジュン)は専業主婦。定年から3年で急死した夫(寺尾聡)に愛人がいたことがわかる。アメリカで事業に失敗したらしい息子(田中哲史)からは遺産の分配を迫られ、娘(常盤貴子)は彼氏と同棲中、敏子は家族のために尽くしてきた今までの人...... [Read More]
Tracked on Feb 06, 2007 at 09:44 PM
» 魂萌え! [★試写会中毒★]
満 足 度:★★★★★★★
(★×10=満点)
監 督:阪本順治
キャスト:風吹ジュン 、
田中哲司
常盤貴子
加藤治子
豊川悦司
寺尾聰 、他
■ストーリー■
定年を迎え... [Read More]
Tracked on Feb 08, 2007 at 11:10 AM
» 『魂萌え!』 [京の昼寝〜♪]
あなたの妻でいて、幸せでした。でも、私のもうひとつの人生が、始まります。
■監督・脚本 阪本順治 ■原作 桐野夏生(「魂萌!」新潮文庫) ■キャスト 風吹ジュン、三田佳子、田中哲司、常盤貴子、加藤治子、豊川悦司、寺尾 聰 □オフィシャルサイト 『魂萌え!』 定年退職から僅か3年、夫・隆之は心臓発作であっけなく逝ってしまった。 葬儀の後、隆之の携帯にか... [Read More]
Tracked on Feb 09, 2007 at 08:36 AM
» 魂萌え!(07・日) [no movie no life]
これって、主人公の年代だと共感できるのかなあ・・・なんて観てる最中は思ってた。でも、良く考えてみると、オトコ・オンナ関係なく、また年齢も関係ないなって思えてきた。
関口(寺尾聡)の妻、敏子(風吹ジュン)は専業主婦。ところが、夫が63歳で急死、その葬儀の夜に夫の... [Read More]
Tracked on Feb 10, 2007 at 10:24 PM
» *魂萌え!* [Cartouche]
{{{ ***STORY*** 2006年 日本
定年退職から僅か3年、夫・隆之は心臓発作であっけなく逝ってしまった。葬儀の後、隆之の携帯にかかってきた電話がきっかけで、敏子は夫に10年来の愛人がいたことを知り愕然とする。さらには、突然同居を宣言する長男の身勝手さにも嫌気がさし家を飛び出すが、行く宛てはない。生まれて初めてカプセルホテルに泊まり、そこで宮里という老女に出会う。宮里は悲惨な身の上話を聞かせ、お代として1万円を要求するのだった。。。 ..... [Read More]
Tracked on Feb 14, 2007 at 02:45 PM
» 魂萌え! [いろいろと]
題名につられて鑑賞しましたが、思っていたより楽しめた映画でした。 出演 風吹ジ [Read More]
Tracked on Feb 17, 2007 at 06:17 PM
Comments
>あかん隊さん
コメント有り難うございます。
こういう映画、まさに阪本順治監督新境地ってとこですね。阪本ファンとしては今後も大いに期待しちゃいます。
>kossyさん
コメント有り難うございます。
あのシーンは、場内爆笑でしたよ。フツー吐く前に近くの人は危険を察知して、さぁーっと非難しますよね(苦笑)でも妙にリアルで笑えました。
Posted by: Boh | Feb 06, 2007 at 02:12 PM
う、ゲロシーンを思い出してしまった・・・
近くに立っていた男も逃げればいいのに、などと思ってしまいました。
Posted by: kossy | Feb 06, 2007 at 02:23 AM
初めまして。TBありがとうございます。
映画らしい映画で、とても満足しました。坂本監督の傑作だと思います。団塊世代の妻、敏子さんのような方、案外多いのかもしれませんね。
Posted by: あかん隊 | Feb 06, 2007 at 01:57 AM