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Sep 11, 2007

シッコの前にメタボだろ(笑)【シッコ】

突撃、アポなし取材でおなじみの
マイケル・ムーア監督最新作『シッコ』を見てきました。

マイケル・ムーアといえば、2002年に公開された『ボウリング・フォー・コロンバイン』で一躍日本でもメジャーになった、ドキュメンタリー映画監督です。2004年『華氏911』でアカデミー賞ドキュメンタリー賞、カンヌ映画祭特別賞を受賞したのは、記憶に新しいところでしょう。


さて、今回マイケル・ムーアは何に対し「怒り」そして「突撃」したのか……。


【ストーリー】
ドキュメンタリー監督マイケル・ムーアが、4700万人の無保険者だけではなく、保険料を支払っている数百人にもマイナスの影響を及ぼすアメリカの医療システムの実態を明らかにする。カナダ、イギリス、フランスを訪れ、国民全員が無料医療の恩恵を受ける国の事情を見つめながら、アメリカの混乱した医療制度を浮き彫りにしていく。 (シネマトゥデイ)


自由の国アメリカ。
この国では資本主義社会の極みといっても過言ではないこの社会では、保健医療が充実していません。治療費を支払えないから、切り落としてしまった2本の指のうち、治療するのは1本だけにせざるを得なかった人。
子供が急に発病したが、加入している保険が仕える病院がなかったため、救急車でたらい回しにされたあげく、子供を亡くしてしまった母親。
保険に加入していたにもかかわらず、莫大な治療費が払えず家を手放し、子供の家庭に身を寄せる老夫婦。


この映画は、監督であり主演のマイケル・ムーアによって、いろいろな事例を紹介し、またその当事者のインタビューという構成でなされています。


アメリカの保険充実度は世界第37位。
先進国の中では最下位とうい恐ろしい状況。
国が運営する「国民健康保険制度」がないために、民間の保険に加入するしかない。
しかし、民間の保険に加入するのが、これまたハードルが高い。映画の中では、元保険会社の審査員だったという人のインタビューがあり、保険会社がいかに、加入者からお金を徴収するだけで、実際に支払わないで済むように手を尽くしているか、またどんなささいなポイント(病歴)も見逃さず、保険に加入することを阻止(?)する制度を設けているなど、保険会社サイドの暴露話も満載でした。
6人にひとりは無保険で、年間1.8万人が治療を受けられずに死んでいるそうです。
恐ろしい〜。


そして、映画のメインイベント(?)が、ムーア率いる元9.11のレスキュー隊、現在充分な治療を受けられない彼らをキューバにあるグアンタナモにある米軍基地に連れて行こうとします。ここには完璧な医療施設が整っていて、9.11のテロリストたちが収容され、無償でこの医療施設の恩恵に授かっているとのこと。

9.11で命をはって救助活動をしていた人たちが、その後遺症に苦しんでいるというのに、テロを起こした犯人たちがなぜ、国によって手厚く保護されているのか? それに怒ったムーアは、無理を承知で「彼らを治療しろ!」と乗り込んでいきます。

当然、無理な話なんですけど……(苦笑)
これは一種のパフォーマンスで、実際にキューバに行った目的というのが、社会国主義のキューバは、子供の学校、医療費などはすべて国持ち。無償でその恩恵を受けることができます。しかもキューバの医療技術は、世界でもハイレベルだという話。
ムーアは患者たちを、キューバの病院に連れて行き治療をさせたかった、というところがホンネのようです。


ま、どこまでが本当で、どこからがヤラセなのかはわかりませんが、少なくともアメリカの医療保険制度がおかしい、ということは事実のようです。

しかし、これは遠い海の向こう側の国の話ではありません。
今、日本でも同じような問題がおきつつあります。
先日も、奈良で妊婦が病院のたらいまわしをされて、死産してしまった事件がありました。
最近では、国民健康保険に加入していない人が増えているといいます。入りたくても、入れない。
不景気で仕事が少なくなり、毎月の保険料すら払えないとう人たちの問題です。


ムーアの問題定義はとても注目すべきことだと思いました。
しかし、この映画の構成はどうかというと……疑問を感じるところが多々あったのも事実です。

アメリカと対照的に、資本主義国にもかかわらず医療費が無料という国をムーアが取材しました。
フランスとイギリスです。
国民の税金で、医療費が賄われています。
収入の多い人が、少ない人を助ける……いわゆる「助け合いの精神」でなりたっているシステムです。
アメリカ人は、この「税金による助け合い」というのが、イコール「社会主義国化」へつながってしまうらしく、受け入れることができないそうです。
この、極端な思考がいかにも「アメリカ」らしくもあり、日本人にとって理解しがたいところでもあります。


しかし、私が気になったのは、ムーアの取材先のフランスとイギリス。
そこで暮らすアメリカ人たちとの座談会で、「外国に暮らしている方が、医療費もタダだし、学費もかからないし、安心して暮らせる」というイメージを植え付けようとしている気がしてなりませんでした。


取り上げている人たちというのが、完全にアッパークラスの人たちだけ。
実際、フランスやイギリスは移民問題が大きくなり、日本とは比べられないほどの格差社会になっています。そうい社会の根底問題には目を向けず、単に「医療費がタダないい国」を強調している気がしてなりませんでした。


もうちょっと、アメリカと諸外国のコンペアがフェアであるべきではないか……。
そう思ったのは、私だけでしょうか?


ちなみにシッコ(sicko)とは「病人」「変人」などを現すスラングだそうです。

シッコもいいけど、ムーア監督ったら自分のメタボを気にされたほうが良いのでは……。
噂では20キロ痩せたらしいけど、じぇんじぇん痩せてないじゃん(笑)
それにしても、ハリセンボンの近藤と、ホントよく似てるよね(爆)

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この頃はMaxに太ってたんだろうか…


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それに比べりゃ、痩せたかもしれないけど……


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似てるよ(笑)


■シッコ(原題:SiCKO) 
■監督・主演:マイケル・ムーア
■2007年アメリカ  123分



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Comments

>ジョーさま
コメント有り難うございます。
>>怪しげなドキュメンタリーが〜
うんうん、と思わず膝をたたいてしまいました(笑)

Posted by: Boh | Sep 12, 2007 at 01:04 AM

TBありがとうございます。
これ観るとアメリカにだけは住みたくないと思ってしまいますが、だからってフランスがいいかと言うとそれもなんだか怪しいですよね。ま、怪しげドキュメンタリーがマイケル・ムーアの特徴なんでしょうけれど。

Posted by: ジョー | Sep 11, 2007 at 09:44 PM

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