私もサクラさんの氷食べたい!【メガネ】
2005年に公開された「かもめ食堂」。
シンプルなのにとても心にじ〜んと響く映画でした。
ここ数年、こんなに心に響いた映画はなかったかも。
そのスタッフが新しく作ったのが現在公開中の『めがね』。
「かもめ食堂」の荻上直子監督、主演が小林聡美、もたいまさこ。
これは見ずにはいられません。
【ストーリー】
主人公タエコさん(小林聡美)は都会の生活に疲れたのか、一人南の島へと旅にする。
着いたところは、観光するところなど何もない、空と海しかないところ。
宿の主人ユージ(光石研)、同居人の犬のコージ。
春になると訪れる謎の常連客サクラさん(もたいまさこ)。
よくわからないけど、宿にいりびたる高校で生物を教えているハルナさん(市川実日子)。
タエコを追ってやってきた青年ヨモギ(加瀬亮)。
この人たちを中心に、最初は心を開いていなかったタエコさんが、徐々に不思議な女性サクラさんに魅入られていく…というような話です。
ぶっちゃけ、ストーリーに起承転結があるわけでもなく、登場キャラの説明もない。
でもなんだか、ほんわかした暖かさのある、不思議な映画です。
タイトルの「めがね」。
どうしてこんなタイトルがついたのでしょう。
登場人物が全員めがねをかけています。だから?
いえいえ、ラストの「あのシーン」を見て、どうしてこのタイトルがついたのか、少し分かったような気がしました。ネタバレになるのであえて書きませんが、そのシーンでタエコさんの心の棘がぜーんぶすっ飛んでいったように思いました。
撮影は南の島(与論島)で行われたそうです。
白い浜辺、透き通るような海、そして青い空。
見ているだけで、自分も南の島に行ったような気になります。
そしてもう一つ重要なアイテムが、食べ物。
この映画、とにかくみんないろんなものを食べます。
ユージさんが作る朝食、夕食がむちゃくちゃおいしそう。
特に凝った料理じゃないんです。
プレーンなサケ、お味噌汁、卵焼き、納豆、梅干し、ごはんだったり、目玉焼きとトーストだったり。どこにでもありそうな朝食なんだけど、すごーく美味しそうなんですよね。
みんなでバーベキューやったり、伊勢エビを食べたり、本当に美味しそう。
そして、実に飲みやすそうなジョッキで、みんなビールを飲んでいます。
そのビール(サッポロ黒ラベル)が、めちゃくちゃ美味しそうなんですわ。
映画見ながら、なんど「ビール飲みてぇぇ!」と叫びたくなったことか(苦笑)
謎の女性、サクラさんは島の人じゃないんだけど、毎年春になるとこの島にやってきて、浜辺で氷屋さんを開きます。島の人たちは店に訪れて氷をおいしそうに食べます。小豆とシロップだけのかき氷なんだけど、これがまた実に美味しそう。昭和レトロなかき氷機でジャリジャリと氷をけずって出来上がるかき氷が、これまた本当においしそうなんですわ。
面白いのが支払い方法。現金じゃなくて物々交換。
農作物をもってくるおばちゃんもいれば、自分で折った折り紙を持ってくる女の子。
なんとも言えない不思議な映画。
でも、気持ちが良い映画です。
見終わったあと、とても幸せな気持ちになる映画です。
最後にもう一つ。
大貫妙子さんの主題歌も、ほんとうにいい歌でした。
■めがね
■監督:荻上直子
■出演:小林聡美、もたいまさこ、市川実日子、加瀬亮 、光石研
■2007年 日本
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