映画タイトル【ま】行

Mar 13, 2008

欧米か!【マイ・ブルーベリー・ナイツ】

アジアの巨匠ウォン・カーウァイ監督が英語圏での映画製作を手がけた最新作『マイ・ブルーベリー・ナイツ』。
それだけでもびっくりでしたが、主演女優が歌手のノラ・ジョーンズとくりゃ、見ないわけにはいきません。


特にウォン・カーウァイのファンというわけじゃないんですが、熱烈なトニー・レオンファンの私。
したがってウォン・カーウァイの作品(日本で劇場公開されているもの)はほとんど見てます。
『花様年華』『2046』など欧米で高い評価を受けていますが、正直、私には難解な作品が多く、1度で理解することはまず無理。DVDを何度か見てもまだよくわからない……これが「ウォン・カーウァイの作風」なんだ、と無理矢理納得しておりました。お恥ずかしい…。

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【ストーリー】
ひどい失恋をしたエリザベス(ノラ・ジョーンズ)は、元恋人の家の向かいにあるカフェに出入りするようになる。そのカフェのオーナー、ジェレミー(ジュード・ロウ)と話をするうちに、彼の店の売れ残りブルーベリー・パイを食べるうちに、少しずつ傷ついた心が癒されていく…。
しかし、彼女は旅にでる、自分自身を見つめ直すために……。

エリザベス最初の旅は、失恋から57日目、NYから1120マイル先のメンフィス。
ここで昼はダイナー、夜はバーで働いていました。
夜な夜な、このバーに訪れる男アーニー(デヴィッド・ストラザーン)は別れた妻スー・リン(レイチェル・ワイズ)のことが忘れられないアル中男。別れたのに、本当はまだ愛しているのに元夫を憎む元妻。そんな大人の愛を知るエリザベス…。

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昼間は保安官、夜はアル中のアーニー


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アーニーが忘れられない妻、スー・リン

次に訪れたのは、失恋から251日目、NYから5603マイル先のラスベガス。
ここでは、人を疑わずにはいわられないギャンブラーのレスリー(ナタリー・ポートマン)と出会う。幼い頃よりギャンブラーの父から手ほどきを受け、今では一流のギャンブラーになったレスリー。しかし、父の愛までをも疑い、受け入れることができず……人を信じることとは何か、本当の愛とは何かを学ぶエリザベス…。


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すっかり大人になったナタリー・ポートマン


「あなたのブルーベリー・パイは世界一おいしい」
約1年の旅を終え、エリザベスはNYのジェレミーに会いたいと思うよになった…。

この物語は「失恋少女のアメリカ横断自分探し傷心旅行」。
この一言につきます。
ウォン・カーウァイだから、もっとひねりがあるんじゃないか、ここで難解な精神世界に入り込むんじゃないか(それじゃデヴィット・リンチだわ)、そんな心構えを最後まで拭うことができなかった私…。そうとう猜疑心に満ちあふれてますね(苦笑)だって、ウォン・カーウァイなんだもん(笑)


ところが、驚いたことにストーリーは至って簡単。
ノラ・ジョーンズのロードムービーだったのです、至極まっとうな。


まるで肩すかしをくらったよう。
これがウォン・カーウァイじゃなく、違う監督作品だったら文句はいいません。でも、あの監督ですよ! 今まで散々わけわからんもの見せられて、頑張ってついていってたのに、いきなりこんな初心者向けのような、子供だましのような作品を撮るとは、あまりのシンプルさにちょっぴし腰を抜かしてしまいました(笑)


注目は歌手ノラ・ジョーンズの女優デビュー。
PVなど、あまり見たことがないのでCDのジャケ写ぐらいしか知らないのですが、スクリーンに出てきたとき「あれ? これノラじゃないよね?」と思うほど。
どういうことかというと、スイマセン(先に謝ります)、あんまりかわいくないんですよ(苦笑)。
歌ってるときはカワイく見えたんだけどなぁ、おかしいなぁ。

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でも、ズブの素人って感じではなく、いい演技してましたよ。
ま、彼女の演技というより共演者がすごいのです。周りのナイス・フォローとでもいいましょうか。

『グッドナイト&グッドラック』でエドワード・マローに扮しオスカーにノミネートされたデイヴィッド・ストラーザン。
『ナイロビの蜂』でオスカーを受賞したレイチェル・ワイズ。
『クローサー』でこれまたオスカーにノミネートされたナタリー・ポートマン。
エリザベスの帰りを待つ男がジュード・ロウですよ、イケメンすぎます!

豪華共演者がいたからこそ、この映画は成り立っているといっても過言ではありません。


何のひねりもなく、何の異次元もなく、実に判りやすいストーリー展開。
ホントにウォン・カーウァイがつくったのか? と思うほど。

どうしてしまったんでしょう。
タカトシに是非とも「欧米か!」と激しいツッコミを入れてもらいたいと思いました。


■マイ・ブルーベリー・ナイツ(原題MY BLUEBERRY NIGHTS)
■監督:ウォン・カーウァイ
■出演:ノラ・ジョーンズ、ジュード・ロウ、デイヴィッド・ストラーザン、レイチェル・ワイズ、ナタリー・ポートマン
■2007年 香港/中国/フランス 95分


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Jan 30, 2008

異文化交流【迷子の警察音楽隊】

昨年行われた東京国際映画祭で最優秀賞を受賞した『迷子の警察音楽隊』を見てきました。
劇場予告を見て、まるでおもちゃの兵隊さんみたいな、かわいい制服姿に一目惚れ!
公開されてすぐに行きたかったのですが、なかなか行けず。先日やっと劇場に足を運ぶことができました。


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ストーリー】
時は1990年代初頭の話。
文化交流のために、エジプトからイスラエルにやってきた、アレキサンドリア警察音楽隊8名。
空港に迎えが来るはずだったのに、待てど暮らせどやってこない。仕方なく自分たちで目的地まで行こうとバスに乗ったのだが行き先を間違えて、行き着いたのは何もない田舎町。

今日のバスはもう終わり。
泊まるホテルもありません。
途方に暮れた8名に救いの手をさしのべたのは、カフェオーナーのディナ。
8名の団員を自分の家、店、友人の自宅へと振り分けて、ホームステイさせてくれることになった。

隣国同士でありながら、長いこと敵対していたイスラエルとエジプト人の交流。
政治的背景、宗教的背景、もちろん言葉は違えども、ちょっとずつ心を通わせていく…そんなハートフルな物語。

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1948年イスラエル建国から、エジプトとイスラエルの間には4度の戦争がありました。
1979年、平和条約が結ばれましたが、決して両国の関係が良好になったとまでは言えない状態が、現在も続いているそうです。アラブ諸国がイスラエルを認めた、という意味では政治的に大きな意味のある平和条約なのかもしれませんが、一般市民レベルではどうなのでしょう。
そんなバックグラウンドを気にしながらこの映画を見ると、より面白さが増してくるように思います。


双方、言葉が違うため共通語である英語を話すんですが、びっくりするほどアラビック訛で、それもまた映画の面白さでもあるんじゃないかな。最初、何言ってるのかわからなかったけど、後半だいぶ耳が慣れてきましたよ(笑)

音楽団員が招かれたある家では、彼らは決して喜ばれる存在ではありません。
もちろん、彼らもそれを自覚しているがゆえ、緊張のためか顔はこわばり終始うつむき気味。
なんとか会話をしようとするも、すぐ話は終わってしまい気まずい雰囲気に。

言葉、文化は違えども音楽を愛する心はみな同じ。
音楽を通して、ちょっとずつみんなが心を通わせていく、とっても心温まるストーリーです。
劇的なストーリー展開はないけれど、こういう映画もたまにはいいです。
特に、中東を舞台にした映画というのは、日本でなかなか公開されないので、異文化に触れるという意味もこめて、とてもオススメの1本です。


■迷子の警察音楽隊(英題:THE BAND'S VISIT)
■イスラエル/フランス 2007年 87年
■監督:エラン・コリリン
■出演:サッソン・ガーベイ、ロニ・エルカベッツ、サーレフ・バクリ、カリファ・ナトゥール


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Jan 02, 2008

匣の中身は何じゃろな【魍魎の匣】

京極夏彦のベストセラーシリーズ映画化第2弾
魍魎の匣」を見てきました。

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第1弾「姑獲鳥の夏」はウルトラマンの故・実相寺昭雄監督。
そして今回は自らも俳優として時々スクリーンに登場する、 原田眞人監督。
主演は前作に引き続き堤真一、その他お馴染みのキャラも前作同様、阿部寛、宮迫博之、田中麗奈と豪華なメンバーです。そういえば関口役が永瀬正敏から椎名桔平に変わってました。なんでだろ〜。そういえば最近、永瀬さんあまりパッしないというか、存在感薄くなっちゃいましたね(苦笑)

レギュラー陣に加え、黒木瞳、柄本明、宮藤官九郎とひとクセもふたクセもある面々が登場します。
お正月映画にしちゃ、かなりおどろおどろしい映画ですが、見応えのある作品でした。


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【ストーリー】
戦後間もない東京で、少女の連続殺人事件が勃発する。
かつて人気女優で引退した陽子(黒木瞳)の一人娘も行方不明になり、探偵の榎木津(阿部寛)が捜査をする。
一方で作家関口巽(椎名桔平)と京極堂(堤真一)の妹ジャーナリストの敦子(田中麗奈)は、ハコをあがめる胡散臭い新興宗教団体の調査をする。
連続殺人事件と宗教団体が、どう事件に関係しているのか…。拝み屋京極堂が事件を解決できるのか!?

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もともと京極夏彦原作本も、手首が腱鞘炎になるかと思うほどの分厚さがあり、それを2時間ちょっとの映画に納めるのは至難の業でしょう。
まずはじめに、この映画を見るのなら、先に原作本を読まれることを強くおすすめします(笑)
原作だって、小難しいんだけどね〜。まぁ、それが「京極夏彦だから」といってしまえば、それまでなんですが。


しかし、映像作品として、おどろおどろし、妖艶な京極ワールドがよく描かれていると思いました。さすが原田監督です。でもやっぱり限界があるのかな。原作の世界観を京極ファンが満足するほどに映像化できたかというと、難しいです。
原作をまったく知らない人には、話自体が難しいし、原作好きな人には物足りないだろうし…。
やっぱり京極夏彦の作品を、映像化するということ自体、難しいんだと思います。(いってることが矛盾しちゃってますね…トホホ)


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ある意味、難解なストーリーをムリに理解しようとするのではなく、この摩訶不思議な雰囲気を楽しむ、というつもりでご覧になってはいかがかと…。けっこうグロいですし、キモいです。それは覚悟してください(笑)。

特に、クドカンと柄本明の怪演は見物です。
さすがです。
主役を圧倒しちゃってます。


決してお子様向きでもないし、デート向きでもないですね。
京極夏彦がお好きなら、映画も楽しめると思います。


それにしても、堤真一は超なで肩ですね〜。
タモリじゃないけど、矢印↑かと思いました(笑)


■魍魎の匣(もうりょうのはこ)
■133分 2007年 日本
■監督:原田眞人
■出演:堤真一、阿部寛、黒木瞳、柄本明、宮藤官九郎、宮迫博之、荒川良々


■主題歌:東京事変

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東京事変


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■原作

魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)
京極 夏彦


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Oct 26, 2007

私もサクラさんの氷食べたい!【メガネ】

2005年に公開された「かもめ食堂」。
シンプルなのにとても心にじ〜んと響く映画でした。
ここ数年、こんなに心に響いた映画はなかったかも。

そのスタッフが新しく作ったのが現在公開中の『めがね』。
「かもめ食堂」の荻上直子監督、主演が小林聡美、もたいまさこ。
これは見ずにはいられません。

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【ストーリー】
主人公タエコさん(小林聡美)は都会の生活に疲れたのか、一人南の島へと旅にする。
着いたところは、観光するところなど何もない、空と海しかないところ。

宿の主人ユージ(光石研)、同居人の犬のコージ。
春になると訪れる謎の常連客サクラさん(もたいまさこ)。
よくわからないけど、宿にいりびたる高校で生物を教えているハルナさん(市川実日子)。
タエコを追ってやってきた青年ヨモギ(加瀬亮)。

この人たちを中心に、最初は心を開いていなかったタエコさんが、徐々に不思議な女性サクラさんに魅入られていく…というような話です。

ぶっちゃけ、ストーリーに起承転結があるわけでもなく、登場キャラの説明もない。
でもなんだか、ほんわかした暖かさのある、不思議な映画です。


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タイトルの「めがね」。
どうしてこんなタイトルがついたのでしょう。
登場人物が全員めがねをかけています。だから?
いえいえ、ラストの「あのシーン」を見て、どうしてこのタイトルがついたのか、少し分かったような気がしました。ネタバレになるのであえて書きませんが、そのシーンでタエコさんの心の棘がぜーんぶすっ飛んでいったように思いました。


撮影は南の島(与論島)で行われたそうです。
白い浜辺、透き通るような海、そして青い空。
見ているだけで、自分も南の島に行ったような気になります。

そしてもう一つ重要なアイテムが、食べ物。
この映画、とにかくみんないろんなものを食べます。
ユージさんが作る朝食、夕食がむちゃくちゃおいしそう。
特に凝った料理じゃないんです。
プレーンなサケ、お味噌汁、卵焼き、納豆、梅干し、ごはんだったり、目玉焼きとトーストだったり。どこにでもありそうな朝食なんだけど、すごーく美味しそうなんですよね。


みんなでバーベキューやったり、伊勢エビを食べたり、本当に美味しそう。
そして、実に飲みやすそうなジョッキで、みんなビールを飲んでいます。
そのビール(サッポロ黒ラベル)が、めちゃくちゃ美味しそうなんですわ。
映画見ながら、なんど「ビール飲みてぇぇ!」と叫びたくなったことか(苦笑)


謎の女性、サクラさんは島の人じゃないんだけど、毎年春になるとこの島にやってきて、浜辺で氷屋さんを開きます。島の人たちは店に訪れて氷をおいしそうに食べます。小豆とシロップだけのかき氷なんだけど、これがまた実に美味しそう。昭和レトロなかき氷機でジャリジャリと氷をけずって出来上がるかき氷が、これまた本当においしそうなんですわ。
面白いのが支払い方法。現金じゃなくて物々交換。
農作物をもってくるおばちゃんもいれば、自分で折った折り紙を持ってくる女の子。

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なんとも言えない不思議な映画。
でも、気持ちが良い映画です。
見終わったあと、とても幸せな気持ちになる映画です。

最後にもう一つ。
大貫妙子さんの主題歌も、ほんとうにいい歌でした。


■めがね
■監督:荻上直子
■出演:小林聡美、もたいまさこ、市川実日子、加瀬亮 、光石研
■2007年 日本


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Aug 18, 2007

敗者三部作最終章【街のあかり】

哀愁という言葉をカタチにしたら、きっとこの映画になるはず……。
フィンランドの巨匠(?)アキ・カウリスマキ監督最新作『街のあかり』を見てきました。

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私とアキ・カウリスマキ監督との出会いは、「レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ」。ジョニー大倉真っ青の、ものすごいリーゼントと、ものすごくとんがったクツをはいている実在のロック・グループの映画をつくりました。この映画を観て、すっかりカウリスマキが描く独特の世界観のファンになったのです。

浮き雲』では失業を、『過去のない男』ではホームレスを、そして「敗者三部作」最終章『街のあかり』では孤独を描いているとのこと。
そういえば、どの映画もしおれた感じがする中年の男女が主役の映画です。

今回は、どんな敗者が主役かというと……

【ストーリー】
友情にも家族の愛情にも恵まれず、1人で孤独に生きる夜警員の男コイスティネン(ヤンネ・フーティアイネン)。ある日、彼はマフィアの男とその情婦ミルヤ(マリア・ヤンヴェンヘルミ)の策略により、ショッピングセンターの宝石を強奪した罪をなすりつけられてしまう。しかし、ミルヤの愛を信じるコイスティネンは……。 (シネマトゥデイ)

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主役のコイスティネンってのが、これまたしおれた男でして(苦笑)。
夜間警備員だけど、独立して警備会社を設立し、自分をバカにしてきた上司や同僚に、アッといわせてやる! と無謀とも思える野望を抱いている男です。そんなコイスティネン(長い名前だなぁ)に忍びよる陰……。
もしかしたら美女、という設定で登場しているのかもしれませんが、ミルヤという女が、あまり美しくないというか……額に深く刻まれたシワ、ちょっとアヒルっぽい唇、目が小さくて鼻がデカい。そんなミルヤに惚れてしまったコイスティネンの悲しいお話です。でも本当は、密かにコイスティネンに思いを寄せているんだけど、気づいてもらえないホットドック屋のアイラの、恋物語なのかもしれません。

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こんな悲しいお話ですが、アキ・カウリスマキ監督が描く世界観は、フィンランドなんだけど「昭和ノスタルジィ」を感じてしまうのです。なんなんだろう…。フィンランドといえば、ケータイ電話大手のノキアをはじめとする、IT国なんだけど、カウリスマキが描くフィンランド(ヘルシンキ)は、古き良き…的雰囲気を醸し出しています。それがすごくいいんですわ。


ストーリーの善し悪しを評するのではなく、カウリスマキがつくりだす「昭和ノスタルジィ」の世界に浸るために、映画を見に行っています。


それにしてもこの映画、びっくりするような終わり方です。
えっ? ここで終わるの? こんな終わり方なの? 消化不良おこすぅぅぅ!
そんな映画ですが、一度カウリスマキの世界を味わってみてください。
ハマれば、抜け出せなくなりますよ(笑)


■街のあかり(原題:原題 LAITAKAUPUNGIN VALOT)
■監督:アキ・カリスマキ
■出演:ヤンネ・フーティアイネン 、マリア・ヤンヴェンヘルミ 、ほか
■フィンランド/ドイツ/フランス 2006年

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Jun 08, 2007

これが遺作? 【舞妓Haaaan!!!】

劇場で予告を見たときからずっと気になってました。
阿部サダヲが主演?
柴咲コウが恋人役で舞妓?
なんじゃ、それ?!
そんなキョーレツな映画『舞妓Haaaan!!!


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脚本はクドカンこと、宮藤官九郎、
監督は『花田少年史』の水田伸生。
面白くないはずがありません。
期待度満々で劇場に足を運びました。


インスタントラーメンの鈴屋食品・東京本社で、平凡な(?)サラリーマンとして働く鬼塚公彦(阿部サダヲ)は、熱狂的な舞妓ファン。自分でサイトを立ち上げて、愛しの舞妓さんの写真をアップしています。
いくら好きとはいえども、一介のサラリーマンの給料では、京都のお茶屋で遊ぶことはできません。
公彦の夢……それはいつの日か、舞妓さんと野球拳をすること。


そんなある日、公彦に吉報がもたらされました。
京都支社への移動(ホントは左遷)。
恋人の富士子(柴咲コウ)をあっさりふって、いそいそと京都へ。そして捨てられた富士子は、どうしても公彦のことが忘れられず、自らも京都に行って舞妓になると決心するのでした。


主演は大人計画の阿部サダヲ。
いつも際だった脇役ですが、今回は初主演。
あのカン高い声で「舞妓はぁぁぁぁぁーん!!」と叫んでいるだけで笑えます。
主人公公彦の、舞妓さんに対する情熱と愛情は尋常じゃありません。かなりキモいです。「オタク」というんでしょうか、こういうのを? わかりませんが、夢の野球拳に向ける熱意は、地球を救えるかもしれません(笑)

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恋人富士子役には柴咲コウ。
設定として、どうして公彦を好きになるかなぁ。かなりカワイイのに、公彦に捨てられたくないがために、舞妓になるって、やっぱこの人もフツーじゃありません。

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OL時代の富士子さん

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舞妓になった富士子さん(駒富士さん)


公彦がお熱をあげる舞妓さんの駒子さん姉さんは、テレ朝の『帰ってきた時効警察』で外人の彼氏がいる真加出さんを演じている小出早織ちゃん。
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時効警察の真加出さん


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舞妓の駒子さん姉さん、一瞬矢口っちゃんかと思った(笑)


公彦のサイト荒らしで、年俸何億も稼いでお茶屋で舞妓さん呼びまくり〜の、野球拳しまくり〜の内藤貴一郎に堤真一。野球選手、俳優、格闘家、ラーメンチェーン店オーナー、はたまた京都市長とむちゃくちゃなキャリアで公彦と戦ってます。ワケわからんおっちゃんですが、堤真一の好演技が笑いの腹筋ちぎります。
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公彦の会社社長に伊東四朗。
公彦の上司(?)に生瀬勝久。
公彦の同僚にMr.オクレにキムラ緑子。
共演陣もキワモノ揃い。
キャスティングのすばらしさには、感動すら覚えました(笑)


中でも、出演シーンはちょっとでしたが、一番キョーレツだったのが北村一輝。
この人、こういうコメディに出るんですね?
それもこんな役で……。出てきただけで笑えます。腹筋ちぎれます。
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公彦と富士子が入院(別々に)する病院の先生。
すぐ「手術しましょ」といって患者を手術室へ運んじゃいます。
目つきだけで、コワイんだけど笑えます。いいですね、こういう強面な人がお笑いやるのって。


そしてもう一人、大御所がこの映画に出演しています。
先日お亡くなりになった、植木等さん。
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この映画が遺作になったそうです。
(これが遺作でいいんかい? と思わずにはいられませんでしたが)
西陣の社長で、お座敷遊びの常連さん、という役でほんのちょっと出演されていましたが、「いいおじいちゃん」オーラがスクリーンからにじみ出ています。立ち姿だけでも、風格が違いますね。昭和の偉大な俳優さんがいなくなったのは、とても悲しいことです。


ストーリーは荒唐無稽。
ひたすら、ひたすら、爆笑し続ける映画です。
お座敷遊び、お茶屋さん、舞妓さんのことなんか、なーんもわからなくて大丈夫。
阿部サダヲのテンションの高さについていければ、この映画を120%楽しめるでしょう。


ちなみに主題歌は、当然グループ魂。
今回はふゅーちゃりんぐ柴咲コウ。歌詞もグッとくるパンクロックです。

お・ま・え ローテンションガールお・ま・え ローテンションガール
グループ魂に柴咲コウが 宮藤官九郎 富澤タク


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■舞妓Haaaan!!!
■監督:水田伸生 
■脚本:宮藤官九郎
■出演:阿部サダヲ 、堤真一 、柴咲コウ 、小出早織 、伊東四朗、真矢みきほか
■2007年 120分


GET THE 舞妓Haaaan!!! RIDE!!!GET THE 舞妓Haaaan!!! RIDE!!!
阿部サダヲ 堤真一 柴咲コウ


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Feb 02, 2007

だって女の子なんだもん【マリー・アントワネット】

さすがソフィア・コッポラです。
時代劇をここまでアレンジしてしまうとは。
この衝撃は宮藤官九郎の「弥次喜多」以来かも(笑)

けっこう日本人にもなじみ深いフランス王室最後の王妃を、フランシス・フォード・コッポラ大先生の娘さん、ソフィア・コッポラが映画化したのが『マリー・アントワネット』。「トスト・イン・トランスレーション」でオスカーをとったソフィア・コッポラが、フランス政府&ヴェルサイユ宮殿全面協力でマリー・アントワネットを撮る、それだけで興味津々です。

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主演がスパイダーマンのキルスティン・ダンスト。
この人が王妃? オーストリア人? いろいろとツッコミどころは満載な映画ですが、それでも見入ってしまいました。

お話は、オーストリア皇女で14歳のマリー・アントワネットが、母であり王妃マリア・テレジアの命によって同盟国となるフランス、ルイ16世の元に嫁ぎ、新たなる生活が始まる…という、比較的日本人にも馴染みある話です。
これも「ベルばら」のおかげですね。私も昔、読破しましたよ。おかげで世界史のフランス革命に詳しくなってテストの成績よかったもん(笑)

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見る前は、キルスティンが王妃なんてありえない! と否定的な印象だったんですが、これがまた予想反していいんですよ。
彼女はどちらかというと美人というよりはかわいいタイプかな?
決して王妃らしい高貴さ、品位には欠けるんだけど、かわいいんです。
14歳のおしゃまな女の子から、2児の母へと成長していく様を、実にかわいらしく、私たちと等身大な感じで演じているのに好感を覚えました。
王妃といえども、やっぱり一人の女の子なんだなぁ。

夜遊びして仮面舞踏会にお忍びで行くんだけど、これなんか親の目を盗んで夜抜け出してクラブへ行っちゃう女の子でしょう。
オールで遊んで、友だちと朝日を見る…なんてセンチなことやっちゃったり。
夫がかまってくれないから、服買いまくったり、パーティー三昧したり。
きらびやかなドレス、アクセサリーに美味しそうなケーキが沢山。
女の子が大好きなモノにかこまれているんだけど、心が満たされない…。
そんなマリー・アントワネットの悲しさも伝わってくると、こっちもウルっときちゃうわけです(笑)

で、子供が生まれたら急にLOHASに目覚めちゃって家庭菜園したり、地球にもお財布にも優しい生活しちゃったり。
若干物足りなさを感じたといえば、夫ルイに対して本当の愛情がどうやって芽生えていったのか、というところが描かれていなかったのが残念。民衆の暴動から逃れるよう家臣たちから促されども、「私は夫と一緒に残ります!」と言い切るマリー・アントワネット、一体どこからそんな愛が生まれたの? フェルゼンの方がよかったんじゃなかったっけ?(ベルばらに影響されすぎか?)

それでも高貴な王妃さまなんだけど、すごく親近感を抱かせてしまう演出は、さすがソフィア・コッポラです。

何よりも一番良かったのが音楽。
時代劇なのになぜか時代劇っぽくない。
その要因はPOP MUSICにあります。
参加ミュージシャンがスゴイ!
The Cure、The Strokes、New Order、The Radio Departmentなどなど。
ゴージャスなホンモノのヴェルサイユ宮殿で撮影しているくせに、Popな音楽と合わせることで、重々しい、よくありがちな時代劇にしなかった、ということこが新鮮でとても面白かったです。

ちなみにこの映画、いったいラストはどこまで描くのかしらと思いきや、ちょいと中途半端なところで終わります。悲惨な末路は誰もが知っているから、あえて描かなかったのかな?

それにしてもフランスが舞台だっちゅーに、誰一人としてフランス語を話さないのはねぇ。
ま、ベルばらも日本語だし、そこらへんはいいのかな(笑)

■マリー・アントワネット 原題 MARIE ANTOINETTE
■監督:ソフィア・コッポラ
■出演:キルスティン・ダンスト、ジェイソン・シュワルツマン 、リップ・トーン 、ジュディ・デイヴィス 、アーシア・アルジェント 、マリアンヌ・フェイスフル
■2006年 アメリカ

    
【映画の原作本】

マリー・アントワネットマリー・アントワネット
サントラ スージー&ザ・バンシーズ バウ・ワウ・ワウ


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マリー・アントワネット〈上〉マリー・アントワネット〈上〉
アントニア フレイザー Antonia Fraser 野中 邦子


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マリー・アントワネット〈下〉マリー・アントワネット〈下〉
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Dec 25, 2006

私もマニア【MOONRIDERS THE MOVIE PASSION MANIACS マニアの受難】

Topmainvis

鈴木慶一、鈴木博文、白井良明、岡田徹、かしぶち哲郎、武川雅寛
この5人を知ってますか?
1976年に結成され、現在も活動を続けているムーンライダーズ。
今年で結成30周年を記念して公開されたのが
MOONRIDERS THE MOVIE PASSION MANIACS マニアの受難
12月16日〜翌1月12日まで、東京・テアトル新宿でレイトショー上映中。
劇場もマニアックなところだし、レイトショーだし、
ムーンライダーズ自体マニアックです。
映画を見に来る人だって99%ライダーズのファンですね。
客層もちょっと変わった人が多かったですし。

妙にデカい音をたてて鼻を啜る男、
この服着ているの何日目? と問いかけたくなるような男、
夜9時過ぎだってのに、サングラス、マスク、帽子の女、
どう見たってライダーズのファンじゃなさそうなオッサン、
ふしぎちゃん系カップルetc……

そんな人たちに紛れて、私も見てきたんだから
私も人からどう思われているのか、わかったもんじゃない(苦笑)

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さて、話を映画に戻しましょう。
映画といってもドキュメンタリーです。
今年4月30日、30周年を記念して行われた
日比谷野音でのライブ映像に加えて、
メンバーのインタビューの他、ライダーズと
ゆかりある人たちのインタビューで構成されてます。
はっきりいって、ライダーズ知らない人が見ても
さっぱりわかりません。
というか、ライダーズのファン以外、見る人いないと思います。
かくいう私もライダーズのファンということでして(笑)

芸暦長いだけあってライダーズの交友関係も広いです。
映画に登場するミュージシャンも蒼々たる顔ぶれ。
細野晴臣、高橋幸宏、あがた森魚、PANTA
サエキけんぞうなどライダーズにはお馴染みの面々のほか、
ライブ映像に登場するのはカーネーション、遠藤賢司、
青山陽一、野宮真貴、原田知世、なぜかポカスカジャンまで。

ライブ映像もよかったけれど、一番面白かったのが
メンバーそれぞれのインタビューと、ライダーズが
所属していたレコード会社のプロデューサーたちの話。
ミュージシャン側と、レコード会社側、
それぞれの言い分がとても興味深かったです。
かたや「売りたい」、そしてもう一方は「売れるより
自分たちのやりたいことをやりたい」というポリシーを
貫き通す精神。
それ故に、30年たった今もヒット曲はなし。
よっぽどの音楽好きじゃなきゃ、ムーンライダーズなんて
知らないだろうな。

でも、そんなライダーズが大好きです。
作品中で流れた楽曲100%一緒に口ずさめましたよ。
ファンにとっては見て楽しい映画です。
ファンじゃない人には勧めません。

50過ぎのヨボ入ったオヤジバンド見ても
フツーの人は楽しくないもんね。
でも、それがムーンライダーズ。かっこいいんです(笑)

B000IB13K2moonriders the movie「マニアの受難」Original Sound Track
ムーンライダーズ かしぶち哲郎 青山陽一
コロムビアミュージックエンタテインメント 2006-11-02

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Aug 02, 2006

Tokyo LGFF Review 7 【マニラ・デイドリーム】

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東京国際レズビアン&ゲイ映画祭レビュー第7弾

映画祭7本目は、不快指数120%、湿度ムンムン漂ってきそうな「マニラ・デイドリーム

貧しい生活のために、都会(マニラ)に出てマッサージ・ボーイ(単なるマッサージじゃなくて、男性相手の性感マッサージ&H本番サービスあり)として働く主人公イリアック。
家族を捨てた父が、父親が亡くなったと連絡が入るのだが、実家に帰らずひたすら仕事を続けるイリアック。彼の心のうちは…

官能的な映像なんだけど、いかんせん見てるだけで湿度高くなりそうなほど、ジメジメ感たっぷりの映画。マニラの熱帯夜って、こんな不快な感じなんだろうなぁ。
ストーリー的にも、なんだかなぁ…。
面白くない、展開がつまらん、出てくる男があまりよくない。
ってなわけで、途中爆睡しちゃいました(苦笑)

映画祭だって、どの映画もよいってわけじゃない。
当たり不当たりがあるわけで、これはズバリ「不当たり」でした。

しかも、本当は監督と出演者の舞台挨拶があるはずだったのに、「飛行機に乗り遅れた」んだか「乗らなかった」んだか知らないが、中止。テンション下がるよねぇ。

例年の映画祭では、上映作品に関連した面白いイベントが盛りだくさんだったんだけど、今年はそういうイベントがほとんどなかった。
その中の、数少ないイベントだったのに、それが中止ってのは、痛いよね。
ま、映画自体さほど面白くなかったし、出演者にも興味もてなかったから、結果的にはなくてもよかったんだけど(苦笑)


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Tokyo LGFF Review 5 【マッハな俺たち】

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東京国際レズビアン&ゲイ映画祭レビュー第5弾

映画祭5本目は、「BUCKLE ROOS」というゲイ・ポルノ・ムービーの、製作舞台裏を赤裸々に映し出したドキュメンタリー映画「マッハな俺たち〜メイキング・オブ・レジェンド

これぞ、レズ&ゲイ映画祭ならではの上映作品。
こんなの絶対日本で劇場公開されません。
だって、ゲイ・ポルノのメイキングだよ。
もう、イイ身体した男だらけ、あっちも、こっちも、むこうも、どこもかしこも、筋骨隆々としたナイス・バディの男だらけです(笑)

このメイキングを撮っているのがMr.Pam(Mrでも女なの)。
閉鎖的(?)な男性社会のゲイ・ポルノの世界に、女一人で立ち向かう!
というんじゃなくて、映画を見ている限り、スタッフも俳優もPamもすごくアットホームな感じで、楽しそうに仕事をしていた。

もちろんゲイ・ポルノだから、いわゆる「Hシーン」満載なんだけど、プロデューサー、監督、撮影スタッフから俳優陣まで、みんなちゃんと「プロの仕事」というポリシーにのっとって、観客を満足させる「作品」づくりに取り組む姿勢は、ポルノだろうが、ハリウッドの大作だろうが、みんな同じなんだと思う。
そんな、プロの仕事をじっくり見せてもらった95分。

ちなみに制作された「BUCKLE ROOS」は、その年のゲイ・フィルム・アワード総なめ。
ゲイ・ポルノ史上最高峰といわれている(らしい)。
せっかくメイキング・フィルムを見せてもらったのだから、肝心の本編をぜひとも見たいのだが、これはやっぱりAmazonか何かで、通販で入手するしかないんだろうな。
べつに、そこまでして見たいわけじゃなかったんだけど、せっかくの映画祭なんだから、上映作品の一つだったらよかったのにね。

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Jun 24, 2006

トム・クルーズ、走る、飛ぶ、死ぬ?【M:i:III】

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ひゅ〜ん、どっかん、どっかん、どっっか〜ん!
と、迫力満点、車も吹っ飛ぶ、ヘリも吹っ飛ぶ、人も吹っ飛ぶ、最初から最後まで一時も気の休まるシーンもなく、何がなんだか、あれよあれよというまに終わってしまった2時間6分。
それがトム・クルーズ主演「M:i:III」である!

スパイを引退し後身の指導員となったイーサン・ハント(トム・クルーズ)。
愛する彼女ジュリアと結婚し、幸せな家庭を築こうとしていた。
そんなイーサンの元に、IMFから新たな指令が。
敵に拉致された女性エージェント・リンジーを救え…そのエージェントははイーサンの教え子だった。
国際的なブローカー、オーウェン・デイヴァイン(フィリップ・シーモア・ホフマン)一味に捕らわれたリンジーを救ったものの、頭に埋め込まれた時限爆弾によってリンジーは死んでしまった。
そして新たなミッション、リンジーの後を継いでデイヴァインに迫るイーサン。しかし敵の罠にはまり、愛する妻ジュリアンがさらわれてしまう。

妻との交換条件に持ち出されたのが暗号名「ラビットフッド」。
48時間以内にラビットフッドを探し出さなければ、ジュリアンが殺されてしまう。

成功率0%、まさにMission Impossible。果たしてイーサンの運命はいかに!?

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ケイティとの間に生まれた愛娘スリちゃんにベロベロのトムも、この映画の中ではむちゃくちゃかっこいいっす。やっぱイーサン・ハントは憎らしいぐらいナイスガイだ。どこまでシリーズ化するのか知らないが、そのうち「007」とコラボしちゃったりして(笑)

トム・クルーズがかっこいいのは皆さん百も承知。
今更どうこう言うつもりもない。
むしろ私が注目したのが悪役フィリップ・シーモア・ホフマン。
白くて金髪でおデブちゃんで、ちっちゃいおめめでかわいいのだ(笑)
今秋公開「カポーティ」でオスカーを手にしたフィリップ。
今まで「際立った脇役」というポジショニングだったが、この作品では、ホントに憎ったらしい悪役ぶりを発揮している。イーサンをジワジワといたぶるシーンは鳥肌ものでした。
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100%痛快アクション・ムービー。
娯楽映画の王道といっても過言ではない。
しかし、残念なのはアクションの見せ場シーンのほとんどは、予告で流れちゃっていた。
イーサンがビルから飛び降りるシーン、
橋の上で車が爆破するシーンなどなど…。
最近の予告編の傾向として、面白いところほとんどを、予告で流しちゃうというのが残念でならない。もちろん、その予告に触発され劇場に足を運ぶ人も多いのだろうが、それにしても…である(苦笑)

実にお金がかかっている映画である。
いかにトム・クルーズをかっこよく見せるか、迫力あるシーンを作り上げるか、に比重がかたよりすぎたのか、若干ストーリーがおざなりになっていた。特にラスト15分は、無理矢理ストーリーを終わらせようとしているようで、かなり強引なラストになっている。

それともう一つ。
後半、イーサンが上海の下町を全力疾走するシーンがあるのだが、
あの走りのシーン、まるでアニメのように手足がグルグルまわって可笑しかった。
やっぱ、かっこいい走りをするのは、柴田恭兵が一番かな(笑)

などと、文句(?)をたれているが
基本的には満足度のひじょ〜に高い作品である。
1800円出す価値はあると思う。
小難しいことを考えず、子供から大人まで楽しめる作品である。

きっと続編もできるでしょう。
トムの体力が続くかぎり…?

M:i:III [Original Motion Picture Soundtrack]
M:i:III [Original Motion Picture Soundtrack]Michael Giacchino Lalo Schifrin Tim Simonec


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Apr 27, 2006

今日も反省会【間宮兄弟】

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江國香織著『間宮兄弟』が映画化された。
普段、江國香織は読まないのだが、タイトルに惹かれて読んでみた。
なんとも言えないホンワカした余韻が残る、不思議な小説だった。
あの兄弟が実写になる、そりゃ見ないわけにはいかないね(笑)
なんといってもキャスティングがスゴイ。

兄・間宮明信(佐々木蔵之介)、某ビール会社の商品開発部に勤める。
弟・間宮徹信(塚地武雅)、小学校の校務員。
二人は東京、下町のとあるマンションに暮らしている。

週末は、二人で選んだビデオ鑑賞。
兄はビール、弟はコーヒー牛乳を飲みながら、二人でポップコーンを頬張る。
二人ともボードゲームが好きで、ベイスターズが好きで、紙飛行機を作って飛ばして、クロスワードパズルが好きで…。二人の共通の趣味を持ち、二人の時間を大事にしながら、つつましく暮らしている。ちなみに、二人とも恋人募集中。
一日の締めは、毎日行われる反省会。今日はあぁだった、こうだったと、布団並べて語り合って一日が終わる。
かなり変わった兄弟である(笑)

ある日、弟が兄に

この部屋でカレーパーティーやろうよ

と持ちかける。徹信が勤める小学校の篠原依子先生(常磐貴子)と、実は密かに兄が思いを寄せている常連のビデオ屋の店員本間直美(池尻エリカ)。
突然の誘いにもかかわらず、意外にも承諾する二人。
なんだか主旨のよくわからないカレーパーティーが間宮家で行われることになった。

と、まぁストーリーとしては、劇的な事件が起こるわけでもなく、静かに淡々と流れていくのだが、この兄弟、そしてこの二人を取り巻く人たちが描かれており、それが何ともいえないホンワカした良い映画なのである。

この映画の見所は、なんといっても異色なキャスティング。
フツーなら主役級ではない佐々木蔵之介とドランクの塚地が兄弟、しかも主役というのが面白い。特に塚地がよかった! 私は「はねとび」ぐらいしか見たことがないのだが、こんなにイイ奴だったとは…(笑)すんごくかわいいデブい弟を演じていた。
もう一人忘れちゃならないのが、兄弟の母親役の中島みゆき。
ひょうひょうとした演技(?)ですごくかわいらしいキャラ。この母にこの兄弟か…、と妙に納得できちゃうキャスティングである。

何がどうした、という展開ではないが、中年独身男がかもしだす、新しい「癒し系」ムービー? とでもいいましょうか、見終わった後の余韻がとても心地よかった。

実は、私は試写会でこの映画を観たのだが、試写日当日会場にて、シークレット舞台挨拶が行われ、主演の佐々木蔵之介と森田芳光監督が舞台に登場した。
観客からの質問コーナーでは、マイクを持った佐々木蔵之介が自ら、客席に降りてきて直接発言者にマイクを向ける、などという嬉しいハプニングも(笑)
事前予告がなかっただけ、突然の舞台挨拶に、会場も大いに賑わった。

そして最後に…。
この映画はエンドロールが終わるまで、席を立たないで!
ラストに○○○があります。
それは見てのお楽しみ…。

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